退職後の健康保険・社会保険はどうなる?【手続きを整理する】
退職後に放置しがちな健康保険・年金の手続き。転職活動中の空白期間に何をすべきか、選択肢と注意点をわかりやすく整理します。
退職が決まったあと、意外と見落としやすいのが社会保険の手続きだ。転職先がすぐ決まれば問題ないが、転職活動期間が数ヶ月にわたる場合、退職後の健康保険・年金をどうするかは自分で判断する必要がある。
退職すると健康保険はどうなるか
会社員は「健康保険組合(または協会けんぽ)」に加入している。退職と同時にこの保険から脱退する。翌日以降、何も手続きをしないと「無保険状態」になるため、速やかに次の保険に切り替える必要がある。
退職後の健康保険の選択肢
1. 任意継続被保険者制度
退職前に加入していた健康保険を、退職後も最大2年間継続できる制度。
メリット:
- 手続きがシンプル
- 保険料が変わらない(会社負担分も自分で払う必要はある)
注意点:
- 退職後20日以内に手続きが必要
- 保険料は退職時の標準報酬月額に基づく(会社負担分も自己負担になるため、実質2倍になることが多い)
2. 国民健康保険への切り替え
市区町村の国民健康保険に加入する方法。
メリット:
- 収入が低い時期(転職活動中)は保険料が低くなる可能性がある
- 退職後すぐに手続きできる
注意点:
- 保険料は前年の所得に基づくため、在職中に高収入だった場合は思ったより高い場合がある
- 退職後14日以内に市区町村窓口で手続き
3. 家族の扶養に入る
配偶者や親族が会社員で社会保険に加入している場合、その扶養に入れる可能性がある。
メリット:
- 自分の保険料負担がゼロになる
条件:
- 今後12ヶ月の収入見込みが130万円未満(交通費含む)
- 同居が原則(別居でも可能な場合あり)
転職活動中に収入がない場合、最もコストを抑えられる選択肢。
どれを選ぶべきか
転職活動期間が短い(1〜3ヶ月想定):任意継続または国民健康保険を比較 転職活動期間が長い・収入ゼロが続く:扶養に入れるなら扶養が有利
任意継続と国民健康保険のどちらが安いかは、退職前の収入と前年の所得によって変わる。両方の見積もりを取って比較するのが確実。
年金の手続き
会社員は「厚生年金」に加入している。退職後は「国民年金」への切り替えが必要になる。
手続き先:市区町村の年金窓口、またはねんきんネット 手続き期限:退職後14日以内
転職活動期間中に収入がない場合、国民年金の「猶予制度(免除申請)」を活用することで、保険料の支払いを一時的に猶予・免除できる。この期間も年金加入期間としてカウントされる(将来の受給額は減る場合がある)。
離職票・雇用保険の手続きも忘れずに
退職後は「雇用保険(失業給付)」の手続きも必要。ハローワークで求職の申し込みをすることで、一定の給付を受けられる。
給付を受けるには:
- 離職票を会社から受け取る(退職後10〜14日が目安)
- ハローワークで求職申し込みを行う
- 待機期間(自己都合退職の場合は原則2ヶ月)を経て給付開始
転職活動中の収入の柱になり得るため、申請忘れには注意が必要だ。
まとめ
退職後の社会保険手続きは「やらないと自動的に解決する」ものではない。無保険状態のまま転職活動を続けると、病気や怪我のリスクを全額自己負担で抱えることになる。
退職が決まったら、健康保険・国民年金・雇用保険の3つを早めに確認・手続きすることを優先しよう。
AUTHOR
Taunosuke
製造業向け法人営業11年(電子部品・半導体・自動車部品)を経て、製造業DX SaaSスタートアップのインサイドセールスへ転向。 転職活動のリアルをそのまま発信中。